天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

梅雨入り

梅雨の鉢植

 太陽が黄経80度を通過する時で、現行の暦では6月11日の頃。これが標準になるが、地域や年により異なる。にゅうばい、ついり、つゆのいり。岡崎に遊びに行った翌日から愛知県は梅雨に入った。ほぼ標準どおりであった。

      東雲のほととぎす聞く紅茶かな
      トンネルを出でてまぶしき新樹光
      足元の雲に苗挿す田植かな
      月出でて木曽の山々位につけり
      月出でて木曽の林をよぎるもの
      湿舌に濡るる茶畑浅みどり
      玉くしげ箱根は梅雨に天霧らふ
      濁流の音に眠れず梅雨の夜
    
  党内の役職はづし一定のケジメつけしと所信表明
  曖昧は受益者のものキャミソール、パチンコCD 事務所費のうち
  五位鷺が梢にとまり見下ろせる鰻棲む池浜松あたり
  膝までを水に浸して蜆採る麦藁帽子の川汽水域
  ふもとまで湿舌垂らしくらぐらと富士を隠せる梅雨のあまぐも
  千年を越ゆる樹齢の楠の木の森の中なる来宮神社
  ドア開きて入りくる風に飛ばされし電車の席の夢のうたかた
  梅雨に入り増水したる川岸の杭三本に三羽白鷺