天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

蛍ぶくろ

鎌倉寿福寺付近にて

 ききょう科の多年草で日本、中国、シベリアに分布する。幼い頃、蛍を捕まえたらこの袋に入れていた思い出がある。花言葉は「正義」「貞節」「愛らしさ」「忠実」。


  いろ淡きほたるぶくろの花ゆりてひとところ風の影みだしすぐ
                          中村源一郎
  むらさきに梅雨の雨間をあざやけしあら草むらのほたるぶくろの花
                          宮 柊二
  われになほ聖き邂逅ありとして蛍袋は六月の花
                    雨宮雅子
  百の吐息もらして咲きつぐほたるぶくろ多摩丘陵に夏を呼ぶなり
                    青井 史