天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

おはぐろとんぼ

酒匂川の岸辺にて

 漢字では、御翅黒蜻蛉、鉄漿蜻蛉などと書く。カワトンボ科のトンボ。ハグロトンボが正式名称だが、カネツケトンボ、クロヤンマ、灯心トンボなどとも。


  おはぐろがたためる翅ををりをりにさし開きては息づくらむか
                        宇都野 研
  ぬばたまの黒翅(くろは)蜻蛉(あきつ)は水の上母に見えねば
  告ぐることなし               斎藤 史
                         
  水清き湖に一縷の橋架けて彼岸恋しきおはぐろ蜻蛉
                        安永蕗子