天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

野牡丹

近所の園芸より

 ノボタン科の常緑低木で、ブラジル地方が原産というが詳しいことは分らない。観賞用は寒さに弱いので、温室で栽培される。漢名が、山石榴。


  ほぐれゆく蕾のさまはいまだ見ずこの野ぼたんの深き紫
                    大悟法俊雄
  朝咲きて夕べは散らふノボタンを心しづむるよすがとぞする
                    吉田正俊
  ひとやすみしてゐる如き野牡丹が十二月に入りつぎつぎ開く
                    佐藤志満
  野ぼたんのけふ咲きましたと書きしかど手紙のかなたまだ夏にして
                    辺見じゅん