天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

ピラカンサ

鎌倉市玉縄にて

 バラ科ピラカンサ属の総称。ヨーロッパ南東部からアジアにかけて6種ほどある。常緑低木。日本には、タチバナモドキ、トキワサンザシなどがある。前者は中国原産である。ピラカンサスとも。赤い実は鳥の好物。


  日なた風日かげの風とまじりふくピラカンサスに沿う秋の道
                       高安国世
  ピラカンサ赤くなだるる所すぎ午後の疲労は笑ひとなり溢るる
                       松坂 弘
  坂の道なかばのぼりし塀越しにピラカンサありてかがやきてゐつ
                       沼田よし子
  ピラカンサの実を食べつくし鳥去りぬ鳥は森なりつばさもつ森
                       栗木京子