天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

十月折々(2)

「高来寺の晩鐘」の歌碑

 大磯の高麗山(こまやま)にのぼるべく高来(たかく)神社の境内に入ったら、今迄気づかなかった大磯八景の一つ「高来寺の晩鐘」の歌碑を見つけた。次の歌が書かれている。
  さらぬたに物思はるゝ夕間暮きくそ悲しき山の手の鐘


高麗山の山頂までを男坂を辿ったら、急坂のため胸苦しくなり眩暈までしそうになった。熱中症に似た症状が出そうになった。無理をしないで休みながら登ったが、足腰が痺れた。どうやら日頃の運動が足りないようだ。


     化粧坂夜雨の歌碑や彼岸花
     高麗山の風に吹かるる鳥兜
     石蕗のつぼみ色づく坂の家


  スダジイとヤブニッケイが合体す高来(たかく)神社の
  シイニッケイ


  男坂のぼれば切に思ひ知るわが足腰の筋の衰へ
  高麗山の頂きにしてかがよへる朝日の中の十月桜
  彼岸花群生地」の札立ててあり花枯れ失せて茎のみ残る