天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

青葉潮

江ノ島の磯にて

 五月、太平洋岸を流れる黒潮を、漁師たちは「青葉潮」と呼ぶ。鰹の豊漁にもなるので「鰹潮」とも。俳句では「夏の潮」の傍題になっている。夏潮、青潮 も同じ。


     青葉潮みちくる一期一会なる      細見綾子
     ねむる子のまぶたのうごく青葉潮    藺草慶子
     青葉潮ひびく月夜となりにけり     三上良郎
     垂直に巌水平に夏の潮        後藤比奈夫
     夏潮を蒼し蒼しと盥舟         桂 信子