気候では、72候の内のひとつで夏至から十一日目の7月2日頃にあたる。植物では、薬草の一種。葉の半分が白いことから、化粧が半分(半化粧)という意味もある。
汲まぬ井を娘のぞくな半夏生 言水
水がめに虫の湧きたり半夏生 上村占魚
半夏生採血手ぎはよかりけり 行方克己
半夏生水あふれ竹の根を洗ふかく激しきを若きものは持つ
春日井荇
夢前川(ゆめさきがは)の岸に半夏(はんげ)の花ひらく生き
たくばまづ言葉を捨てよ 塚本邦雄
汲み置きし八ツ手がもとの井の水を白蝶飲みをり今日半夏生
尾崎敏子