天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

南瓜(かぼちゃ)

大船フラワーセンターにて

 日本南瓜と西洋南瓜がある。いずれもアメリカ大陸が原産地で、日本南瓜は十六世紀にカンボジア経由で伝来したところから、カボチャと呼ばれるようになったらしい。西洋南瓜は明治時代に渡来。観賞用にペポ南瓜がある。右の画像は、おもちゃカボチャ。


     あぐらゐのかぼちやと我も一箇かな   三橋敏雄
     ほろほろの南瓜昭和の遠ざかる     清岡香代


  ふるさとの木造校舎はなくなりぬ南瓜の花のしぼむ夕暮れ
                     喜多昭夫
  くひこみて抜けなくなりし包丁がカボチャの上にいかんともし難し
                     小池 光
  うつそみの母病むというさはあれど南瓜畑に蝶は遊びつ
                     稲葉峯子
  郷土史家の解説はいづれも煩瑣なるに倦みて見おろす南瓜畑を
                     清水房雄