天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

葉牡丹

大船フラワーセンターにて

 原種は欧州原産のアブラナ科の植物で、キャベツの一種であるケールを観賞用に改良したもの。江戸時代に渡来し、日本でも改良されて多くの品種ができた。7月に種を撒き、葉が着色する12月、1月に観賞する。


     葉牡丹にうすき日さして来ては消え  久保田万太郎
     葉牡丹の渦一鉢にあふれたる       西島麦南
     葉牡丹を植ゑて玄関らしくなる     村上喜代子


  葉ぼたんはへだたりをりて見るゆゑか炎えたつごとき
  その牡丹色               吉野鉦二


  冷えびえと霙が洗ふ戸の外の明るさ占めて葉牡丹はあり
                      木俣 修
  いささかにくれない刷ける葉ぼたんの渦のもなかにまき
  しめらるる              久々湊盈子