日本での栽培は明治初年以降。生食、煮食、漬物、いためもの などの食べ方がある。
一人あたり十円ほどの予算にてわれが得意とすキャベツの
いため煮 中城ふみ子
さはやかに甘藍を刻む音のして今日は真面目な夕がたである
坪野哲久
春甘藍千にも万にも切られつつ或いは俎上のわれかもしれず
森 佐知子
無農薬新キャベツとて信長の首のようなる包みを提げ来
中野照子
キャベツのなかはどこへ行きてもキャベツにて人生のように
くらくらとする 渡辺松男
真二つに断ちしキャベツの真ん中に匂へり鳥の婚の夜の月
小松久美江
截るごとにキャベツ泣くゆえ太るときもいかに泣きしと思う
夕ぐれ 梅内美華子