猛暑とMLB(続)
ニューヨーク・ヤンキースタジアムで、ブルージェイズとのダブルヘッダーは特に面白かった。第一試合でイチローは二本のヒットを放ち、四千本に後一本とした。第二試合では、スタメンから外れたが、2対2同点の九回裏に代走として出場、二塁から三塁へ盗塁を決め、次の打者のタイムリーで決勝のホームを踏んだ。ジラルディ監督の采配に納得。
観客席にいたエイミーさんに取材班が質問していたが、その回答は初めて知ったことであった。
(1)イチメーターを始めた理由は?
=> 目の前で彼のすばらしいプレーを見て大好きになり、イチメーターを
始めたの。私のセーフコフィールドのシーズンチケットがライト外野席
の最前列だったの。
(2)いつまでイチメーターを?
=> イチローが引退するまでよ。日本の皆さんにも約束しましたから。
朝顔や四千本目のヒット出づ
ボストンのフェンウェイパークの右翼席最前列にフランツ
母娘(おやこ)
イチローの打撃フォームを撮ってゐるフランツ親子の娘さんはも
4を5に差し替へるのに手間取れりエイミーさんの右手ふるへて
やつと出た内野安打に小踊りしICHI-METERを高く掲げし
あと三本 バントヒットを決めたればエイミーさんは前のめりなる
イチローが打席に立てばエイミーさん隣の人に解説をする
ボストンにニューヨークにと追ひかけてICHI-METERを掲げて
ゐたり
A・ロッドが打席に立てば響動(とよ)もせりフェンウェイ・
パークの大ブーイング
イチローがヒット打つたびエイミーさん母娘の姿探してゐたり
イチローの打順を待ちて娘さんピザ一切れに小さき口開く
エイミーさん第二試合も暑ければICHI-METERのパネルであふぐ
イチローが引退するまで続けるとエイミーさんは事も無げなり
イチローの感性をよく知りたれば九回裏に代走に出す
ICHI-METERを高く掲げて叫びたる母に娘の頬があからむ
ディッキーのナックルボールをヒットして四千本を達成したり
四千本目を打ち出せるイチローにチームメイトは駆け寄りにけり
4000の数字入れたるICHI-METERエイミーさんは高く掲げし
四千本安打記念のTシャツをその日のうちにファンは買ひたり
イチローの日米通算四千本四十歳を前に達成
歴史的瞬間といふイチローの四千本目をLIVEに見たり
日本のサラリーマンは安堵して仕事に出向く朝八時半