天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

ジギタリス

大船フラワーセンターにて

 和名は、狐の手袋。欧州原産のゴマノハグサ科多年草。五、六月に茎頭に花穂を出し、鐘状の紅紫色の花を下向きに開く。有毒。乾燥した葉は利尿・強心剤になる。


  ああ五月螢匐ひいでヂギタリス小さき鈴ふるたましひの泣く
                      北原白秋
  ジギタリス毒にて薬 ほどほどの美しさにて咲きのぼりゆく
                      斎藤 史
  二箇月余飲みつづけゐしジギタリス初夏の日暑きこの園に咲く
                      由谷一郎
  赤い旗のひるがへる野に根をおろし下から上へ咲くジギタリス
                      塚本邦雄