天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

避暑に箱根へ(2)

箱根芦ノ湖にて

 二日目は、芦ノ湖を湖尻から箱根町まで海賊船で渡り、箱根町では関所跡と資料館を見た。ここには今までに何度も訪れているが、変ったなと思ったのは、案内役のおばさんたちが熱心に説明してくれたことと遺跡発掘の結果が増えていたこと。
 藤沢に帰ってきて、久しぶりに「宮川」の鰻を食べた。値段が上っていたし、鰻が痩せている感じがした。絶滅危惧種になったので、これからは遠慮しよう。


     朝霧の樹海にうかぶロープウェイ
     惜しみ食ぶ今年かぎりの鰻かな


  朝湯して布団に寝ねて芦ノ湖の空にひろがる薄き雲見る
  青ふかき姥子の森の樹の間(あひ)をロープウェイのゴンドラ
  が行く


  芦ノ湖の海賊船の窓に見る青き水面の白きさざ波
  二人前のうな重に足す酒ビール一万円になりて戦(をのの)く
  茂吉には及ばざれどもうなぎ好き絶滅危惧種になりて慎む