ポール・セザンヌ
ポスト印象派でキュビスムをはじめとする20世紀の絵画に大きな影響を与えた「近代絵画の父」とされる。しかし彼が評価されたのは死後のことであり、生前は酷評され、幼い頃の親友であった文豪のゾラからも見放された。ただ晩年には若い画家たちが彼を慕って訪ねてくるようになっていた。その内の一人、エミール・ベルナールに語った「自然を円筒、球、円錐によって扱う」という言葉は、後のキュビスムに影響を与えた。セザンヌの画業を支えたのは、画商のアンブロワーズ・ヴォラールであった。
セザンヌは、従来の絵画の約束事にとらわれない独自の様式を探求したが、それは次の三点に要約されている。
(1)遠近法の破壊 (2)多視点画法 (3)光としての余白
セザンヌを出でてセザンヌに還りゆく行き昏れて知る道
なりぬべし 築地正子
セザンヌをトイレに飾るセザンヌはトイレに画きしものなら
なくに 岩田 正
セザンヌのリンゴが一つ世にありと思ふしあわせ 遠く明るく
日比野義弘
先生はセザンヌをよしとし先生の妻はよしとせざりき先生は
セザンヌを捨つ さいかち真