天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

黄葉の鎌倉瑞泉寺

瑞泉寺にて

 参道の坂を登って門前に立ち振り返ると壮麗な黄葉の森が見られる。そして庭内の裏手に回って、天女洞の前の池の傍に立ち仏殿の屋根を見上げると、朝日に透ける華麗な紅葉が懸っている。ただこの光景が見られる期間は短いので、出かける前に、WEBなどで確認しておきたい。


     極月の客をくどくや人力車
     門前に嘆声あがる大黄葉
     瑞泉寺今年も出会ふ冬桜
     朝の日に葉脈透くる紅葉かな


  わかくさの若宮大路段葛塀に囲みて今工事中
  参道の坂に見上ぐる黄葉のくぬぎの黒き枝うつくしき
  瑞泉寺御仏をはす仏殿の軒先近く皇帝ダリア
  仏殿の屋根にかかれる紅葉を池のほとりに立ちて見上ぐる
  池の端に見上ぐるもみぢ朝の日に葉脈透けて屋根にかかれる
  黄葉の木々を愛でつつ巡りたり方代の歌碑万太郎の句碑