多摩川紀行―雪女伝説
青梅線・青梅駅を出て旧青梅街道を左手に行くと、昭和レトロ商品博物館がある。街道沿いの商店を転用したような小さな建屋で、平成11年に開館した。昭和時代とお菓子、飲み物、雑貨、文具などの包装紙やパッケージを展示している博物館である。急な階段を二階にあがると、「雪女の部屋」という畳の部屋がある。青梅市は、小泉八雲の小説「雪女」の原点なので、それを記念した部屋になっている。雪女の本や絵本がたくさん並んでいる。
街道を少し先に進み右手の坂を下って多摩川に来ると調布橋があり、そのたもとに「雪おんな縁(ゆかり)の地」と書かれた碑がある。その後ろ側には小泉八雲の顔のレリーフがある。
雪女の佇ちし岸辺か紅葉せる
多摩川の流れに迫る草紅葉
多摩川の岸辺の葦をおしやりて運動場になる河川敷
多摩川の橋のたもとに「雪おんな縁の地」とふ石碑ありけり
多摩川の流れを分くる岩の上に白鷺一羽霧雨に濡る
わが泊るかんぽの宿はもみぢ濃き多摩川の辺の雪をんなの里
「雪おんな縁の地」とふ多摩川の岸辺の里にチャイム鳴りたり
印象にのこる松茸土瓶蒸し多摩川奥のかんぽの宿に