天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

蕪(続)

NHKテレビ「キッチンが走る」から

 2011年12月11日の続きである。世界中で栽培されているが、分類上はアジア系と、ヨーロッパ系の2変種に分かれるという。文献上では、中国では詩経に記載され、日本では、古事記の「吉備の菘菜(あおな)」がカブのことと見られ、また日本書紀では持統天皇が栽培を推奨したと記されている。


  わが畑のすず菜すずしろ花は咲きこまかく咲きて日は
  近づきぬ               山下陸奥


  蕪の葉のいたく乱れし朝霜を見つつし居るに心はずみ来
                     高安国世
  浄白の蕪をつくる冬のわざ地涌の菩薩の出で給うまで
                     原田禹雄