キク科の越年草で小鬼田平子のこと。春の七草の一つ。名前の由来は、葉っぱが蓮華の円座に似ているところから。
女童の手がかしこくて仏の座 木村虹雨
雲割れて日矢の射しけり仏の座 豊長みのる
野仏の影かたぶきぬほとけのざ 田辺博充
春の野のなづな清白(すずしろ)花咲けど仏の座こそ
あはれなりけれ 尾山篤二郎
元日の朝の道より持ちくれし仏の座仏は小さき花にいませり
君島夜詩
仏の座石をめぐりてはな咲けり唇形(しんけい)ひらくさまも
羞(やさ)しく 生方たつゑ
むらがりて小花つけたるホトケノザ声あるごとく畦をいろどる
萩原千也
きさらぎ尽まださめざるやたびらこののたり延べたるおほき
ロゼット 中西洋子
