極楽寺特別拝観
秘仏である本尊の釈迦如来立像(国重要文化財)の特別公開を見に行ってきた。この秘仏は、京都清涼寺の「三国伝来の釈迦如来」を模刻したものという。毎年4月7日から9日までの3日間、一般公開される。今回はじめて拝謁した。実は、その脇にあった文殊菩薩像の方が大変に美しくて魅せられた。極楽寺の開基・忍性和尚の持仏であったらしい。
忍性は、1262年、北条業時に招きによって鎌倉に入り、多宝寺に住持した後、1267年に極楽寺の開山に迎えられた。以後、37年間にわたって、律の布教と慈善救済事業に力をそそぎ、1303年7月12日に極楽寺で示寂した。背後の山の中腹にある巨大な五輪塔が彼の墓である。
極楽寺からいつものように成就院、御霊神社、長谷寺、光則寺などをめぐった。
御開帳さくら並木の極楽寺
美しき菩薩見上ぐる桜かな
七つ八つ天水盤に紅椿
紅椿仏足石の散華かな
寺めぐり三寒四温の長谷の谷戸
年経ればつつかひ棒に支へられ屋根に懸れる海棠の花
海棠の花を求めて鎌倉の寺を経めぐる三寒四温