2015-08-30 海胆(2) 俳句では春の季語になっている。なお雲丹と書くのは、卵巣を塩辛にしたものを差す時というが、そんな区別をしている人は稀のようだ。 海底は魂の遊び場雲丹の花 丸山海道 子負ひ漁婦小石に座り雲丹洗ふ 岡田日郎 海胆採りにかたむき迫る利尻富士 澤田緑生 海胆割くや潮歳いつも身のほとり 吉村圭子 三陸の蒸し雲丹あまし罐詰に水産高校製造とあり 下村道子 うに割ればあからさまなる海の香(か)に口すぼめつつ 赤うにを食(を)す 樋口 覚 神々に憂愁ありしか太古にてむらさきの海胆磯に満ちけむ 葛原妙子