天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

リヤカー

メーカーのCM画像(web)から

 自転車の後ろに連結したり、人が引いたりして荷物を運ぶための2輪の荷車。大正10年頃、海外から輸入されたサイドカーとそれまでの荷車の主流だった大八車とを融合して作られた。金属製パイプと空気タイヤで構成される。日本人が発明した。リヤカーという名前もそうである。サイド(横)の車に対してリア(後ろ)の車の意味。


  ゆきずりに眸縋りしくれなゐに唐がらしゆきリヤカーゆけり
                      葛原妙子
  リヤカーを呼びとめたれば少年は地に筆算して柿売りゆけり
                      大西民子
  リヤカーの母の柩はこの我の腰よりひくしきしみ行きつつ
                    国崎望久太郎
  リヤカーに揺れながら見し蒼穹や 焦土の果てにあった気がする
                      三枝昂之