天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

ヒトデ(2)

webから借用

 日本近海には、アカヒトデイトマキヒトデ、モミジガイ、ヤツデヒトデなどが棲息する。時に大発生して、貝類の養殖に大被害がでる。


  この海星の場合 港湾に突き出たるconcreteのうへにて
  死せり                 森岡貞香


  この寒き輪廻転生むらさきの海星に雨のふりそそぎをり
                      小中英之
  わが渚(なぎさ) 戦火ののちもしぶとくて死滅せざりし
  肉色ひとで               斎藤 史


  赤海星肥料としたる無人島の捕虜の日の農折々思う
                     相野谷森次
  みづからをひとでと思ふこともなくひとでは一日波を浴みをり
                      大塚寅彦