天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

三月の円覚寺

円覚寺・龍隠庵にて

 円覚寺境内の梅は白梅だけのようだ。禅の道場に紅梅は似合わないかも。拝観券とリーフレットのデザインが替っていることに気付いた。斬新でよい。松嶺院の庭は開いていなかった。選仏場の聖観音菩薩像は、今回初めて間近に見たが、中国風であり奈良平安時代よりは新しい時代のもののように感じられた。龍隠庵入口、居士林横の庭の白梅は見事であった。舎利殿の庭にも白梅があった。黄梅院では、万作の黄色い花が咲き出していた。


     ちりちりと万作咲くや朝ひなた
     大遠諱待ちて万作花ざかり
     舎利殿の闇にやすらぐ梅の花
     聖観音菩薩に捧ぐつるし雛


  外つ国に移民難民絶えざるをむなしく憂ふ今日ひな祭り