首飾り
ネックレスとも言う。素材には真珠、金属、天然石などがある。肩凝り解消用や開運用のものもある。真珠のネックレスは、主に冠婚葬祭で利用される。白真珠は婚礼、黒真珠は葬儀に使う。肩凝り解消用として、ゲルマニウムネックレスという商品があるが、医学的根拠はない。開運目的には、天然石で製造されたネックレスが多い。
〈首飾りが欲しい〉と言ひて手にしたる妻の項(うなじ)は
陽の匂ひする 綾部光芳
銀杏の葉をつなげる幼の首飾り持てばやさしき重みのつたふ
増村忠夫
あらはにも謗られながら我のあをきネックレスが卓に触れたり
三國玲子
絹の上に一れんの真珠を置くなればもろもろの死の重き
ゆふぐれ 葛原妙子
中心をほそく穿(うが)たれひとつぶの真珠鎖骨の縁に転がる
尾崎まゆみ
オルゴールに真珠のネックレスしまひ置く妻には妻のかなしみ
あらむ 高橋宗伸
雨脚を避けきて君の息づける胸にゆれつつネックレス朱き
佐野昇平
昼ごろより降りゐし雪は雨となり妻への贈りもの木のネックレス
吉野昌夫