天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

鰰(3)

ハタハタと卵(「にほん新発見」のテレ

 ハタハタを詠んだ歌は、2015年7月8日、9日にご紹介した。今回は、俳句について集めてみた。傍題に「かみなりうを」。ハタハタから作った魚醤を塩魚汁(しよっつる)という。


     はたはたの大粒卵噛むさびしさ     林 翔
     鰰のみひらきし目にまた雪来    山上樹実雄
     鰰や雫石まで僧の伴         宮坂静生
     鰰の寄る波色となって来し      国安一帆
     鰰に山盧いくたび燻りけん      前田正治
     鰰船沖に一村ある如し        夏井リヱ
     鰰を男鹿に食らへば午後荒るる   松崎鉄之助