アトリ科の鳥。小河原鶸は留鳥で、体が緑褐色、尾と翼の一部が黄色。大河原鶸と樺太河原鶸は冬に本州に渡来する。草木の種や昆虫を食べる。
ついでにヒワ(鶸)について。日本には河原ヒワ、真ヒワ、紅ヒワの三種がいる。
向日葵の果をくひに来る小河原鶸のこゑすがすがし秋の田の
ひと時 鹿児島寿蔵
餌台に今年よく来るカハラヒハ雀との折り合ひもよいやうである
吉野昌夫
柱時計の下につりたる籠のなかにま鶸はひと日囀りやまず
結城哀草果
朝ぞらの冬到りぬと高槻に啼き来し鶸 影鋭(と)く去りぬ
前田 透
斑雪(はんせつ)に鳴く鶸ならむこの貌を緑色の線もてかたどるは
前 登志夫