天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

スポーツの歌ー相撲(1/2)

  軽々と吊り出されたる若ノ花を歩みつつ見つ街のテレビに

                     石田比呂志

  ほこりかに塩高く撒くをうつくしと見たりしあとに転るは惜し

                     鹿児島寿蔵

  小錦が昨夜(きぞ)泊りしとふ十二畳思ひつ切りまづ大の字に寝る

                      太田青丘

  賜杯受くる若さうるわし国技館ちかごろわれは涙もろくて

                      森佐知子

  千万のまなこの前に倒れゆく力士の妻は哀しかるべし

                      稲葉京子

  おほふねのたゆたふやうに小錦が敵をかかへていま運びをり

                     池田はるみ

  耐えきれず引き技をだす雅山そこをすかさず黒海は押す

                      永田吉

 

相撲