2006-04-18 春の夢 「歌壇」五月号に特集「短歌と地名―地名という磁場」がのっている。大変面白い。中でも小池光の論文は秀逸。いつものことながら文章の切れの良さと読み易さ、そしてなにより独自の視点に感心する。 腰を抱く続きを見たし春の夢 回遊の鯉の背に降るさくらかな 頭に肩に櫻蕊降るベンチかな 枝垂れては花とみまがふ御籤かな やはらかに柳あをみて蔭なせり予科練同期生の札かかりたる 晴れやかに石燈籠の立てり見ゆ土台隠せる山吹の花