天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

精霊飛蝗

相模川の岸辺で

 しょうりょうばったは、昆虫綱バッタ目バッタ科。学名はAcrida turrita。オスの体長は50mm程度、メスの方が大きく、80mm内外。全体に緑色または灰褐色をしている。飛ぶときに前翅と後翅をうちあわせてキチキチと音をたてるので、通称キチキチという。俳句では、飛蝗(ばった)、はたはた、きちきち などとあり秋の季語。二、三の歳時記をめくっていたら、以下のような女流俳人の句が見つかった。並べると壮観である。


      ばつた跳ね島の端なること知らず    津田清子
      はたはたの翔んで隠れて湖の国     桂 信子
      精霊ばつた飛んで湖北に島ひとつ    関戸靖子