天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

白雲木

鎌倉・極楽寺にて

 エゴノキ科の落葉高木。実は卵形で九、十月に熟して裂け、褐色の種子が出る。満開の白花の様子が白雲に似るとしての命名である。


  雲ながれ白雲木の花房のさゆらぐ景や風は演出家
                   玉井慶子
  夏あけの風たつ見えて空たかく白雲木の花ひかり咲く
                   大塚善子


  極楽寺白雲木の花ちらす五月の風と鳥の羽ばたき
  時くれば花はちるなり極楽寺白雲木の白き小花も
  鈴鳴らす軒下せまき陽だまりに白雲木の花はちるなり