天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

昼顔

江ノ島にて

 ヒルガオ科の多年草。五月ころから咲くのは小昼顔で花が小さい。



  女生徒を連れてのがれしぼた山の裾は
  いちめんひるがほの花     大西民子
                          
  肺尖にひとつ昼顔の花燃ゆと告げんと
  しつつたわむ言葉は      岡井 隆


  昼顔のかなた炎えたつ神神の領たりし日
  といづれかぐはし       小中英之
                          
  ひるがほの胸もつ少女おづおづと心とふ
  おそろしきもの見せに来る   米川千嘉子