楽しみに読む
「短歌人」会員2欄の歌評を、現在は小池光さんが担当している。毎月楽しみに読んでいる。前にも書いたが、小池さんの文章は実に歯切れがよい。読み易い。文体に独特のユーモアがある。ここではその例を紹介するつもりはなく、短歌を作る上での要点が随所に書かれていることを言いたい。「短歌人」5月号から
*下句の無意味さに機知あり
*短歌に登場する人物は会いたくなる魅力を
有することを肝要とす
*ディテールの具体性が短歌の値打ちを左右する
*「ぽつねん」が常道的把握である
*「杜」がこれも常道的観念的である。杜とケモノ
で即きすぎ
*「○○ぞかなしき」の結句には名歌名唱ありすぎる。
ソンしてしまう
*固有名詞は一個と心得られて間違いない
*「旨さ」といわずにうまさを感じさせるように
しなければならない