天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

ギボウシ

大船フラワーセンターにて

 ギボウシュ、ギボシなどとも言う。ユリ科ギボウシ属の総称で、耐寒性多年草。花の蕾が建築物の装飾である擬宝珠に似ていることから、名前がそのまま流用された。昼咲きの一日花が多い。即ち、朝開花し夕方には萎れる。日本には、コバギボウシオオバギボウシ、イワギボウシの3種が見られる。若葉は山菜として食用になるというが、まだ賞味したことはない。


  かすかなる虫のあそびも見ゆるなり日にてらされし擬宝珠の葉に
                       斎藤茂吉
  夕べかぜ木したに吹けば擬宝珠草あまた光りて広葉をもたぐ
                       中村憲吉
  擬宝珠の花梗(ぐき)立てるさながらを雨のかや野に入り立ちて抜く
                       土屋文明