天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

やまぼうし

鎌倉・円覚寺にて

 ミズキ科の落葉高木。本州から九州の山地にはえ、庭木にもする。山法師、四照花(やまぼふし)などと書く。


     山法師妻籠(つまご)は雨に変りけり  松本陽平
     遙か見るとき遙かなる山法師      篠崎圭介


  銀漢の彼方より来したましひのほのかに白き山ぼうしの
                       馬場あき子
  四照花(やまぼふし)咲く一山の油(ゆ)のごときちからに
  搦めとられつつ往く             雨宮雅子

                      
  かの山に山法師咲く頃かとも尋めゆくひそかな楽しみとして
                        高島和子