天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

大阪城にて

 わが国では、奈良・平安時代に唐の長安や洛陽をモデルにして平城京平安京などの都城が造営され、東北地方には砦として渟足柵などの城柵が設営された。大がかりなものでは、多賀城や胆沢城が有名。中世以降には、山城から平城へと発展した。


  城の櫓に千俵の塩たくはへしといふ千俵の塩のおそろ
  しき白               真鍋美恵子


  独裁者の城の内部が写されて、見よ視線もて焼きうる
  ならば!               岡井 隆


  教室の窓より遁げてただ一人かの城址に寝に行きしかな
                     石川啄木
  城山の宿の二階を明けはなついざ桜嶋朝の座に入れ
                     与謝野鉄幹


ちなみに、私が訪れた城のなかでは、安土城跡が最も印象深い。織田信長の非凡さがよく分かる。