天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

春菊

大船フラワーセンターにて

 キク科の一年草で地中海地方が原産。わが国には江戸時代に渡来したらしい。浸しや鍋料理に欠かせない野菜になった。春の季語。


     春菊や袋大きな見舞妻    石田波郷
     春菊や貧しき飯を炊ぎつつ  神谷九品


  白菜に春菊が入り魚(うを)が入り大血縁(だいけちえん)と
  なりゆける鍋          池田はるみ


  青乙女なぜなぜ青いぽうぽうと息ふきかけて春菊を食ふ
                   坂井修一