天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

紅茶

午後のティータイム

 百科事典の説明を引用する。紅茶はチャの葉を発酵させて乾燥したもの。製法、飲用法とも中国が起源で、18世紀からヨーロッパで広く愛用され始め、茶葉の色からブラック・ティーと呼ばれ、英国では午後の喫茶が伝統となった。日本には幕末の開港とともにもたらされた。緑茶と違って、紅茶にはビタミンCは全く含まれない。


  レモンティー飲みて「酸つぱい」と言ひし母声を聞きしは
  四ケ月振り                 金田義直


  夏草やアマデウスブルーで飲む紅茶一万杯の果てなる思ひ
                        高崎淳子
  連休など縁なき暮しいつもどほりのパンと紅茶で今日が始まる
                        田谷幸子
  遂に怒りを吐いてしまひぬ苦味まで出してしまつた紅茶のやうに
                        小島笑子
  人生に朝夕あればどのあたり午後の紅茶時かけて飲む
                        永島道夫
  〈ニル・ギリ〉は〈青き山〉なりニルギリの紅茶にしぼる印度
  のあをさ                  今野寿美