天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

神奈川の力石5

岡村天満宮にて

 岡村天満宮を探すのに少し手間取った。人に聞いて、反対方向に歩きはじめていたことが分った。バス停からどの方向に歩くかの判断が難しい。詳細な地図を持ち歩けばよいのだが、面倒なので、予めGoogleなどで調べて、簡単なメモを準備してゆく。でもこれでは不十分なのである。


[岡村天満宮横浜市磯子区岡村
     樟青葉根方にあまた力石
     涼しさに牛が寝そべる力石
     園児らの去りて高まる蝉のこゑ
     梅雨明けや触れば熱き力石
  間違ひは一歩踏み出だすところから石への道と思ひこみたる
  反対の方角に行き人に聞き引き返すなり石までの道
  天神は高所の森にあるはずとそれを目当ての石探す道
  持ち上げて年占ひし力石あまた据ゑたり樟の木の元
  園児らの声ひびかへる境内に二頭ねそべる菅公の牛
  菅公の牛の二頭が境内の木蔭に涼む梅雨明くるらし


[杉田八幡神社横浜市磯子区杉田
     力石三つの鎮まる大暑かな
     水浴びの園児うらやむ力石
     狛犬の風化をかしき大暑かな
  新しき狛犬横にそれぞれが灯籠もてる力石三つ
  水浴ぶる園児らの声聞きにつつ杉田八幡の御由緒を読む
  園児らの唄ふテンポの心地よさ浮かれつつ撮る力石三つ