天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

トベラ

江ノ島にて

 トベラ科の常緑低木。日本では本州から九州、韓国、台湾、中国南部までの海岸に自生する。潮風や乾燥に強く、つやのある葉を密生する。街路樹として道路の分離帯などに栽培される。雌雄異株。枝葉は切ると悪臭を発するため、節分にイワシの頭などとともに魔よけとして戸口に掲げられた。そこから扉の木と呼ばれ、これがなまってトベラになったという。漢字で扉と表記する。漢名は海桐。開花時期は、五月中旬から六月初旬。


  風避けて小鳥の籠る樹がありぬ海桐花(とべら)は常より
  饒舌である                小林 靄