天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

イチロー讃歌(1/12)

豊川稲荷の吒枳尼天

プロ野球選手・鈴木一朗の活躍は、MLBに移ってから気にかかっていた。オリックス時代はほとんど注目しなかった。特に愛知県豊川市にある豊川稲荷をたまたま尋ねた時に、彼の祈願札を見てから、人間らしさに惹かれてMLBの試合をよく見るようになった。彼の故郷(愛知県西春日井郡豊山町)をGoogleMAPで調べてみたが、どこにでもあるような平凡なたたずまいなので、一層彼の天性とご家族の養育の巧みさが思われた。


 吒枳尼天(だきにてん)・豊川稲荷イチローの祈願見てより
 追ひはじめたり


 父と子は少年野球にのめり込む父は監督子はピッチャーに
 練習の終りて見れば陽ははるか鈴鹿の山に沈まむとする
 鉛入りスナップボールを持ちてゆく修学旅行も特別ならず
 小学校卒業までは続けたり野球以外の習字、ソロバン
 朝と夜子の足裏を父がもむ中学卒業までの七年 
 愛工大名電高のイチローは夏春二度の甲子園出場


[注]本シリーズの短歌は、「短歌人」誌に、「イチローを追ふ」と題して正味十二か月に
  わたって掲載された私の作品集です(小池 光さんの選)。
  なおイチローの入った画像は、NHK―BSテレビの映像から借用した。