2005-07-27 表現の工夫 「籃生」八月号の黒田杏子主宰の巻頭15句の中から技巧上の工夫の見える例を挙げよう。 青梅雨のあけ方の夢あをしあをし 青梅雨に入る龍潭寺方広寺 ひきがへる余命を知らず知らされず どこまでも青田どこまでも螢川すなわち、同形の言葉の繰り返しである。表現上の革新はこうした努力 の積み重ねから生まれる。 会社から帰りのバスから見た夕景から一句を。 夕涼の犬にしたがふ散歩かな