天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

木苺

さる学校の垣根で

 バラ科キイチゴ属の落葉小低木の総称。広く日本の山野に自生。モミジイチゴ、カジイチゴ、ベニバナイチゴ、セイヨウキイチゴなど百種以上あるというから驚く。





      木苺の崖の下径札所みち      石塚友二
      きいちごの落ちさうに熟れ下校どき 大屋達治


  道のべの木いちごの花にほへるをあらそはなくに蜂ひとつゐる
                       斎藤茂吉
  木苺のいまだ青きをまがなしみ噛みてぞ見つる雨の山路に
                       古泉千樫