天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

木いちご

近所の路傍にて

 バラ科キイチゴ属。春に白い五弁花をつけ、のちに黄色の実を結ぶ。



  道のべの木いちごの花にほへるをあらそはなくに
  蜂ひとつゐる            斎藤茂吉


  木苺のいまだ青きをまがなしみ嚙みてぞ見つる雨の
  山路に               古泉千樫


  つぎつぎに白き花咲く木苺の黄の実を結ぶ逝く春の庭
                   浅井喜多治