天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

赤い羽根

藤沢駅での募金

 十月に入って見るテレビ画面で目立ったのが、NHKアナウンサーのスーツの襟につけられた赤い羽根だった。公園やコンコースのそこここで共同募金の呼びかけが始まった。
 昭和二十一年(1947)に社会福祉運動として始まったので、もう半世紀を越えたことになる。十月一日から月末まで続く。俳句では「赤い羽根」の傍題に「愛の羽根」がある。


      赤い羽根四五歩あゆみて付け直す  肥塚艶子
      駅頭に声ひびき合ひ愛の羽根    長尾寿美子


  赤き羽根街ゆく人の胸に映ゆ秋ももなかとなりて今年も
                     岡野直七郎
  行き過ぎつつむごき感じぞ募金の箱もちて並ぶは少年なれば
                     田谷 鋭


  赤い羽根共同募金のコンコース女子高生にわが胸の寄る
  赤い羽根共同募金の声聞けば百日紅ちる街路樹にして