天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

牛蛙

足利フラワーパークにて

 アカガエル科、食用蛙とも言う。原産地は北米南東部。1919年にわが国に移入された。そのオタマジャクシは12センチにもなるというから驚く。貪欲で環境の変化に強く、在来種を捕食してしまうので2006年外来生物法により特定外来生物に指定された。


  牛蛙図太く高く鳴くを聞く蓮田はいまだ葉さへいださず
                     尾山篤二郎
  情欲の疼きにも似て牛蛙づをんづをんと底ごもり鳴く
                     杜沢光一郎
  憤りこらへてあるを腹中に棲む牛がへる鳴きいづるかな
                     安田純生


    純白の睡蓮に鳴く牛蛙


  鳴き声も姿(なり)もおどろの牛蛙池に浮かび来睡蓮の花