天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

牛蛙

神奈川県立地球博物館にて

 一般に食用ガエルの名で知られるアカガエル科の一種。原産地は北米南東部で、1918年に日本に移入された。現在は各地の平地の池に生息し、昆虫や魚介類を捕食する。食用に供され、近年では、逆に米国に輸出される。学生の頃、一度だけ食べたような記憶がある。


     沼におく雲を重しと牛蛙     中村契子
     牛蛙おのれのこゑに鳴きやみぬ  武田樵人


  牛蛙ばうばうと啼き盂蘭盆会果てし夜死者のかへりゆく道
                   蒔田さくら子
  憤りこらへてあるを腹中に棲む牛がへる鳴き出づるかな
                     安田純生