天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

イチロー

イチロー・スズキ

 今年のイチローのバッティングには、イライラさせられどうしである。イチローに対する時、どこのピッチャーも、先ず初球でストライクを取りに来る。それもイチローにとってはやさしいコースである。第二球もストライクが多い。イチローは多くの場合、ストライクを見逃し、態勢を崩してボール球を打ちにゆく。それがヒットになれば、こちらもイラつかないが、空振りでもされると、何故難しい球ばかりを打とうとするのだ、初球のストライクを打ちにゆけよ! とテレビに向って怒鳴ることになる。記録更新の過程を野次馬としてフォローしていると、気になってしかたないのである。


  イチローが三割二分に到達し本領安堵のごときおもひす
                    小池 光『滴滴集』


 ただ、残り40試合ほどになってからは、ストライクを打ち始めたので、複数安打記録が伸びてきている。


  ストライク見のがしボール球を打つイチロー見てはテレビに怒鳴る
  イチローにわが身を映し歯軋りすフライアウトに終りし試合
  ここにきてストライク狙ひホームラン続けざまなりその快音は


(注)右上の画像は、 Otto Greule Jr/Getty Images からトリミングして引用した。
(訂正)イチロウではなくイチローが正しい。訂正してお詫びする。