天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

道祖神

横浜市舞岡公園にて

 外来の悪霊をさえぎる神。旅行安全、防疫、縁結び、性、子供 などに関わる神とされる。古くは賽神(さいのかみ)と言った。他に、くなどの神、どうろくじん、ふなどの神 などの呼称あり。辻、村境、峠などに石碑、男女和合の神像、陰陽の形の石をまつる。


  道なかに
  人かへりみず たちつくす
  道祖神(クナド)とわれと
  さびしと言はむ            釈 迢空


  春浅き宵の水田の薄ら冷え道祖神(どうろくじん)の
  太鼓はひびけり            木俣 修


  ゆるやかに湖遠ざかる時逢ひて道祖神(くなど)欠けたり
  なほぞひそけき            山中智恵子