天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

畳(2)

NHK-BSテレビ「京都御所」から

 畳には縦横比が2:1になっている長方形の一畳サイズと、これを横半分にした正方形の半畳サイズの2種類がある。サイズは部屋の寸法に合わせて注文生産されるので、一定していない。ただ部屋の間取りには、京間、中京間、江戸間、団地間などが普及しているので、通常それらに合せられる。基本的なサイズは、3尺×6尺(910mm×1820mm)。


  相撲とる子等を叱れと来り言ふ妻よ幾年ぶりの畳ぞ
                    山本友一
  ひとりなる畳の上に伏すときにポケットより落ちぬ印
  と財布が              近藤芳美


  わが部屋の畳の上にかなしかる夕日さすころ渋谷にぞいる
                   岡部桂一郎
  畳の上明るみわたる昼の日に読みてくるめく罪業の意味
                    河野愛子
  勤めなきひと日とおもふ目覚めには畳を掃ける音ききてゐる
                   上田三四二